2021年度事業報告 (自2021年4月1日~至2022年3月31日)
概 要
従来からの各事業については、コロナウイルスの影響を受けたものを除き、会員の協力のもと確実に実施した。
著作権シンポジウム「いい歌を残すための歌会議」に替わる新たな公益的事業、「いい歌を創るための特別作詩講座」は、昨年度新型コロナウイルスの影響で中止したが、今年度は、万全な対策を施したうえで確実に実行できる方法をとり、「作詩塾・東京特別作詩講座2021」として東京で開催した。
また、「特別作詩講座」とは別に、公益的事業、通信作詩講座(演歌・歌謡曲・ポップス)を昨年度に引き続き継続して実施した。
一方、著作権に関する諸問題等については、JASRAC及び他の関連団体と連携・協力しながら取り組んだ。
*会員異動状況
2021年4月 1日 | 903名 |
2022年3月31日 | 858名 |
入会者 | 24名 |
退会者 | 42名 |
資格喪失 | 12名 |
物故者 | 15名 |
(1) 年間事業
以下に記載する事業は、当協会が年間を通して行う継続事業である。
1. 第54回日本作詩大賞及び新人賞 (石原信一委員長)
「日本作詩大賞」は、当協会が総力を結集して行う最大事業であり、音楽業界をとりまく厳しい環境の中で、音楽文化の発展に多大な貢献を果たしている。
第54回目を迎えた今回は、テレビ東京の支援のもと2021年12月4日(土)にBSテレ東で放送された。その番組内で新人賞の最優秀賞と優秀賞、そして佳作も発表された。
今年の作詩大賞候補は、レコード会社9社から50作品の応募があった。今年度は、第1次選考を外部音楽ジャーナリストに委託し、第2次選考会をテレビ東京で行い、12月4日の本選に臨んだ。
また、新人賞は、新人作詩家の登竜門として音楽業界からも注目を集めており、最優秀作品と優秀作品はCD化され、入選作品を掲載した作品集を刊行し、入選者に贈呈し、一般には実費で頒布している。
今年度の新人賞は1676編の応募作品があり、第1次、第2次そして最終選者による厳正なる審査の結果、入選作品として97編が選ばれた。
その中から最優秀新人賞1編、優秀新人賞1編、佳作7編が決定した。
☆作詩大賞ノミネート14作品(タイトル五十音順)
「茜の炎」 | 及川 眠子 |
「浮世傘」 | いで はく |
「風物語」 | 石原 信一 |
「かんべんナ」 | 万城 たかし |
「君がそばにいるから」 | 幸 耕平 |
「事実は小説よりも奇なり」 | 綾小路 翔 |
「下町銀座」 | 麻 こよみ |
「 |
かず 翼 |
「花の命」 | 石原 信一 |
「 |
吉田 旺 |
「望郷」 | 久仁 京介 |
「みどりのケセラセラ」 | 森坂 とも |
「南風」 | かず 翼 |
「夢のつづきを」 | 田久保 真見 |
☆本選審査員(五十音順)
審査委員長 | 富澤 一誠(音楽評論家) |
委 員 | IKKO(美容家、タレント) |
中田 喜子(女優) | |
中野 信子(脳科学者) | |
モーリー・ロバートソン(ジャーナリスト) | |
やすみ りえ(川柳作家) |
☆受賞作品
日本作詩大賞 | 「君がそばにいるから」 |
作詩 幸 耕平 | |
作曲 幸 耕平 | |
編曲 萩田 光雄 | |
歌唱 純烈 | |
制作 日本クラウン株式会社 |
審査員特別賞 | 「下町銀座」 |
作詩 麻 こよみ | |
作曲 影山 時則 | |
編曲 伊戸 のりお | |
歌唱 長山 洋子 | |
制作 株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント |
☆新人賞授賞作品
最優秀新人賞 | 「男泣かせの雨が降る」 |
作詩 小山内 圭 | |
作曲 筑紫 竜平 | |
編曲 南郷 達也 | |
歌唱 大川 栄策 | |
制作 日本コロムビア株式会社 |
優秀新人賞 | 「泣きむし蛍」 |
作詩 藍川 由那 | |
作曲 筑紫 竜平 | |
編曲 南郷 達也 | |
歌唱 大川 栄策 | |
制作 日本コロムビア株式会社 |
佳作(7編) タイトル五十音順 |
「素面酒」 | 富田 有 |
「津軽 哀愁の雪原列車」 | 芳山 登 | |
「天」 | 成瀬 友元 | |
「花を咲かせる土になれ」 | 朝陽 昇子 | |
「春蝉」 | 小山内 圭 | |
「船という名の酒場」 | 高野 博美 | |
「夫婦わらじ」 | 新山 瀬梨 |
2. 「通信作詩講座(演歌・歌謡曲・ポップス)」 (髙畠じゅん子作詩講座委員長)
内容としては、作詩の勉強をしたい会員、一般の方を対象にして、講座申込をした受講希望者に協会で作成したテキスト、講評券2枚と協会・受講者宛返信封筒を送付し、応募作品に対して講師が講評をして返信している。
一度テキストを購入して受講した後は、講評券を追加購入することにより、継続して講評を受けることができる。
第2期 2021年 5月6日~2021年8月13日 受講作品数397作品
第3期 2021年10月1日~2022年1月14日 受講作品数443作品
登録受講者数207名 うち会員36名
3. 新規事業「作詩塾・東京 特別作詩講座2021」 (髙畠じゅん子作詩講座委員長)
昨年度、「いい歌を残すための歌会議」に替わる新たな公益的な文化事業として予定したが、新型コロナウイルスの影響で中止となったので、今年度は、万全な対策を施したうえで確実に実行できる方法をとり、「作詩塾・東京特別作詩講座2021」として東京で開催した。
「講師と参加者の方々が“詩”について語り合えるような“少人数での勉強会”」を趣旨として、会員、一般から48名の参加者を公募し、これを8グループに分けてそれぞれに理事が講師として参加した。参加者各自1編の作品を持ち寄ってテキストとし、講師による講評や参加者同士の合評を行った。当日は、残念ながら福島県沖地震やコロナウイルス感染の影響で若干の欠席者は出たが、参加者からは、今後の詩作のうえで大変参考になった、今後も続けてほしい、等高い評価を受けた。
4. 2021年版 年刊詩謡集「きょうの詩 あしたの詩」 (たきのえいじ詩謡集委員長)
本事業の主な目的は「作詩の普及」で、作詩家協会の会員が新人からベテランまで、この一冊のために一編だけの新作を持ちよって作りあげる作品集である。これだけの作品集を出し続けている団体は、作詩家協会だけで会員の喜びと誇りが詰まっている。
また、データベース化したものは、当協会のホームページ上に掲載し一般にも開示している。この点が公益事業と言える所以である。
参加作品は221編であった。
5. 会報・協会ホームページ (紺野あずさ広報委員長)
実務報告を加え、執行部と会員、または会員相互の交流を図ると同時に、関係団体と コミュニケーションの円滑化をはかるものである。
- 年4回 4月,7月,10月,12月発行(No. 215~218) 発行部数 1100部
ホームページは、会員サービスの一層の充実をはかると共に、情報開示が求められており、当協会もオフィシャルホームページで一般にも情報発信をしている。
ホームページでは、当協会の紹介、日本作詩大賞及び新人賞、詩謡集、ソングコンテストグランプリ、入会案内などを掲載している。
6. 研修旅行会 (夢ユメ子研修旅行委員長)
熱海で開催予定であったが、新型コロナウイルスの影響で延期(期間未定)となった。
7. 日本作曲家協会との共同企画 作詩・作曲コンテスト「ソングコンテストグランプリ・2022」
(石原信一ソングコンテスト委員長)
今年度も日本作曲家協会との共同企画で続けていくこととなり、歌唱は山本譲二に決定し、作詩募集期間は、2022年1月17日より3月17日、応募窓口は、日本作曲家協会で、応募作品は、1347編となった。
最優秀作詩賞には、「人生ごよみ」(ごとう順)、「睡蓮」(結木瞳)の2編が選ばれ、他に優秀作詩賞2編、佳作8編が入選した。
なお、最優秀作詩賞2編を課題詩に、4月20日から作曲部門の募集が開始された。
(2) 協賛事業
主な関係団体への協賛
- FCA(一般社団法人日本音楽作家団体協議会)アンケート「音楽作家の実態・意識把握調査」
- 日本作曲家協会の音楽祭(日本作曲家協会)
(3) その他の実施事項
1. 理事会
理事会は、原則月1回開催される。
協会の事業遂行に関する事項について決定し、事業計画及び収支予算、事業報告及び決算等々を検討、社員総会において審議・決議、報告していくものである。
2. 社員総会
事業報告及び決算、事業計画及び収支予算等々の諸問題を審議し決議する。
- 6月25日(金)けやきホール
議案 1. 2020年度事業報告について
2. 2020年度決算について
3. 分科委員会
各分科委員会は、理事会で決定した事項によりその実務を遂行している。
作詩大賞委員会(新人賞選考委員会含む)、作詩講座委員会、詩謡集委員会、 広報委員会(PC委員会含む)、マルチメディア委員会、研修旅行委員会、 ソングコンテスト委員会、財務委員会、法務・著作権委員会
4. 全国地区会
各全国地区会の自主的活動を第一としており、地方の会員が自主的に勉強会や懇親会を各地区で開き、その場所に会員の要望で役員が出張して親睦を深める等、各地区の充実と発展を主たる活動方針に揚げている。
全国地区会は、北海道、東北、北関東(茨城・栃木・群馬)、埼玉、千葉、東東京(世田谷・杉並・練馬区を除く区部)、西東京(世田谷・杉並・練馬区・市部)、神奈川、北陸甲信越、東海、近畿、大阪、中国、四国、九州・沖縄の15地区会となってる。
2021年度4月期決算報告書(PDF:172KB) 
以上